Skills & Automations
再利用可能な指示セット「Skills」と、定期タスクを自動化する「Automations」の活用方法。MCP連携による外部ツール統合も解説します。
Skillsとは
Skillsは、Codexで繰り返し利用する指示をまとめた再利用可能な命名された指示セットです。複雑なプロンプトを毎回書く代わりに、Skillとして保存しておけば、名前を指定するだけで呼び出せます。
Skillsの基本操作
/skills— 利用可能なSkillの一覧を表示します。$skill-name— プロンプト内で$を使ってSkillをメンションすると、そのSkillの指示がプロンプトに組み込まれます。
# Skillの一覧を確認
/skills
# プロンプト内でSkillを参照
$code-review このPRの変更をレビューしてSkillsは自然言語で記述されるため、プログラミング知識がなくても作成できます。コードレビュー手順、デプロイチェックリスト、テスト戦略など、チームのベストプラクティスをカプセル化するのに最適です。
Skillsは「プロンプトのライブラリ」として考えましょう。よく使うプロンプトパターンをSkillにまとめておけば、チーム全体で一貫した品質を保てます。
Skillの作成
Skillは .codex/skills/ ディレクトリにMarkdownファイルとして配置します。ファイル名がSkill名になります。
ディレクトリ構造
.codex/
skills/
code-review.md # $code-review で参照
deploy-check.md # $deploy-check で参照
test-strategy.md # $test-strategy で参照Skillファイルのフォーマット
Skillファイルは通常のMarkdownで記述します。タイトル、目的、手順を明確に書くことが重要です。
# Code Review
## 目的
PRの変更をレビューし、品質・セキュリティ・パフォーマンスの観点からフィードバックを提供する。
## 手順
1. 変更ファイルの一覧を確認
2. 各ファイルの差分を読み、以下の観点でチェック:
- ロジックの正確性
- エッジケースの処理
- セキュリティ上のリスク(入力検証、認証チェック)
- パフォーマンスへの影響
3. テストカバレッジの確認
4. コーディング規約への準拠
5. 改善提案をコメントとして出力プロンプトでの参照方法
Skillはプロンプト内で $ プレフィックスを使って参照します。Codexは自動的にSkillファイルの内容をコンテキストに展開します。
# Skillを参照してタスクを実行
$code-review src/auth/login.ts の変更をレビューして
# 複数のSkillを組み合わせることも可能
$test-strategy $code-review この機能のテスト戦略を立ててからレビューしてSkillファイルはプロジェクトリポジトリにコミットすることで、チーム全員で共有できます。AGENTS.mdと同様に、プロジェクトの知識を蓄積する手段として活用しましょう。
Automations(App専用)
Automationsは、デスクトップApp専用の機能で、指示とSkillsを組み合わせたタスクをスケジュール実行できます。定期的な繰り返しタスクを完全に自動化するための仕組みです。
Automationsの構成要素
- 指示(Instructions) — 実行するタスクの自然言語での説明
- Skills参照 — タスクに必要なSkillsの組み合わせ
- スケジュール — 実行タイミング(毎日、毎週、特定のイベント時など)
- レビューキュー — 自動実行結果の確認・承認フロー
適用例
依存関係の更新
毎週月曜日に依存パッケージの更新チェックを実行し、互換性テストを通過したものをPRとして作成。
テスト実行とレポート
毎日のテストスイート実行結果をサマリーし、失敗したテストの原因分析と修正案を提示。
コード品質チェック
新しいコミットに対してLint、型チェック、セキュリティスキャンを自動実行し、問題があればレビューキューに追加。
Automationsの実行結果はレビューキューに蓄積されます。開発者はキューを確認して、自動生成されたPRやレポートを承認・修正・却下できます。完全な放任ではなく「人間によるレビュー」が組み込まれている点が重要です。
MCP連携
Codex CLIはMCP(Model Context Protocol)サーバーとして公開できます。これにより、外部のAIエージェントやオーケストレーションフレームワークからCodexの機能を呼び出せるようになります。
MCPサーバーとしてのCodex
# Codex CLIをMCPサーバーとして起動
codex --mcp-serverMCPサーバーとして動作するCodexは、以下のような操作を外部から実行可能にします。
- コード生成・編集 — 外部エージェントからの指示でファイルを作成・修正
- コマンド実行 — ビルド、テスト、Lintなどのコマンドを実行して結果を返す
- コードベース分析 — ファイル構造の調査、依存関係の分析
OpenAI Agents SDKとの組み合わせ
OpenAI Agents SDKを使えば、CodexをMCPツールとして組み込んだ高度なエージェントパイプラインを構築できます。
from agents import Agent
from agents.mcp import MCPServerStdio
# Codex CLIをMCPサーバーとして接続
codex_server = MCPServerStdio(
command="codex",
args=["--mcp-server"]
)
agent = Agent(
name="orchestrator",
instructions="コードベースの分析と修正を行うエージェント",
mcp_servers=[codex_server]
)MCP連携は、Codexを他のAIツールやワークフローに統合する最も柔軟な方法です。CI/CDパイプラインやカスタムオーケストレーションに組み込むことで、開発プロセス全体を自動化できます。
Claude Code Skillsとの比較
CodexのSkillsとClaude CodeのSkillsは、どちらも再利用可能な指示セットですが、設計思想と実装に違いがあります。
| 項目 | Codex Skills | Claude Code Skills |
|---|---|---|
| フォーマット | Markdownファイル(.codex/skills/) |
Markdownファイル(.claude/skills/) |
| 参照方法 | $skill-name でプロンプト内メンション |
/skill-name スラッシュコマンド |
| 自動起動 | Automationsでスケジュール実行可能(App) | 手動トリガーのみ |
| スコープ | プロジェクトスコープ(リポジトリ内) | プロジェクト + ユーザースコープ |
| 一覧表示 | /skills コマンド |
/skills コマンド |
| チーム共有 | リポジトリにコミットして共有 | リポジトリにコミットして共有 |
| 外部連携 | MCP経由で外部ツールと統合可能 | MCP経由で外部ツールと統合可能 |
両者の最大の違いはAutomationsの有無です。Codex(App)はSkillsをスケジュール実行できるため、継続的な自動化に強みがあります。一方、Claude Code SkillsはユーザースコープのSkillsも持てるため、個人の作業パターンに合わせた柔軟なカスタマイズが可能です。