Codex App 活用ガイド
Codex Appはデスクトップ向けのネイティブGUIクライアントです。マルチスレッド管理、レビューキュー、Automations、Worktree統合など、CLIでは実現しにくい高度なワークフローを視覚的に操作できます。
App GUI徹底解説
Codex Appのメイン画面は、効率的なマルチタスク管理を前提に設計されています。主要な構成要素を理解しましょう。
メイン画面構成
| エリア | 位置 | 機能 |
|---|---|---|
| スレッドリスト | 左サイドバー | 実行中・完了済み・待機中のスレッド一覧。フィルタリング・検索が可能 |
| チャットエリア | 中央 | 選択したスレッドの会話履歴とプロンプト入力。diff表示もここに統合 |
| ファイルツリー | 右サイドバー | 変更されたファイルの一覧。クリックでdiff表示に切替 |
| ステータスバー | 下部 | 現在のモデル、承認モード、リポジトリ情報を表示 |
スレッド管理
Codex Appの最大の特徴はマルチスレッド対応です。複数のタスクを同時に管理でき、それぞれが独立したコンテキストを持ちます。
- 新規スレッド作成 —
Cmd/Ctrl + Nで即座に新しいスレッドを開始。タスクごとにスレッドを分けるのが基本 - スレッド切替 — 左サイドバーでクリック、または
Cmd/Ctrl + 1-9でショートカット切替 - スレッド検索 —
Cmd/Ctrl + Kでスレッド内検索。過去のタスクを素早く見つけられる - スレッドアーカイブ — 完了したスレッドをアーカイブして整理。後から復元も可能
Diff表示と承認フロー
Codexが提案したコード変更は、統合されたdiffビューで確認できます。
- インラインdiff — 変更箇所がハイライトされた統合ビュー
- Side-by-side diff — 変更前後を並べて比較(
Cmd/Ctrl + Dで切替) - ファイル単位の承認 — 各ファイルの変更を個別に承認/却下可能
- 一括承認 — 全変更をまとめて承認するボタンも用意
複数のスレッドを並行して走らせる場合は、各スレッドに明確なタスク名を付けましょう。「バグ修正 #123」「ログイン機能追加」のように具体的な名前にすると、後からの検索・管理が楽になります。
レビューキュー
レビューキューは、Codexが完了したタスクの結果をまとめてレビューするための機能です。Full Autoモードでバックグラウンド実行した複数タスクの結果を効率的に確認できます。
レビューフロー
タスク完了通知
バックグラウンドで実行されたタスクが完了すると、レビューキューに自動追加され、通知が表示されます。
変更内容の確認
diffビューで変更内容を確認します。各ファイルの変更理由がCodexの説明とともに表示されます。
判断:承認 / 修正 / 却下
変更を承認してマージするか、追加の修正を依頼するか、変更を却下して元に戻すかを判断します。
承認 / 修正 / 却下の判断基準
| 判断 | アクション | 適用場面 |
|---|---|---|
| 承認 | 変更をブランチにコミット | テストがパスし、コード品質が基準を満たしている |
| 修正依頼 | フィードバックを追記して再実行 | 方向性は正しいが、細部の調整が必要 |
| 却下 | 変更を破棄(git reset) | 根本的なアプローチが間違っている、または不要な変更 |
修正依頼の際は、具体的に何を直してほしいかを明記しましょう。「テストを追加して」よりも「UserServiceのcreateUser関数に対して、バリデーションエラーのテストケースを追加して」の方が精度が高くなります。
Automations
Automationsは、定期的なタスクやトリガーベースのタスクを自動化する機能です。指示テンプレートとSkillsを組み合わせて、繰り返し作業を完全に自動化できます。
Automation の構成要素
- トリガー — スケジュール(cron式)、Gitイベント(push/PR)、手動実行から選択
- 指示 — Codexに実行させるプロンプト。変数の埋め込みが可能
- Skills — 事前定義したSkillを呼び出して複雑なワークフローを構築
- 後処理 — PR作成、通知送信、レビューキュー追加などのアクション
定期タスクの設定例
# トリガー: 毎週月曜 9:00 JST
# モード: full-auto
# 指示:
package.jsonの依存関係を最新バージョンに更新してください。
- メジャーバージョンアップは除外
- 更新後、全テストが通ることを確認
- 変更内容をCHANGELOGに記録
# 後処理: PR作成 → レビューキューに追加# トリガー: 毎日 6:00 JST
# モード: suggest
# 指示:
以下のコード品質チェックを実行し、レポートを作成してください:
1. TypeScript strict modeの違反箇所
2. 未使用のインポート・変数
3. テストカバレッジが70%未満のファイル
4. TODO/FIXMEコメントの一覧
# 後処理: Slackチャンネルに通知# トリガー: PRが作成された時
# モード: full-auto
# 指示:
PRの変更内容を分析し、以下を実行してください:
1. 変更されたファイルに関連するテストを実行
2. テストが不足している場合は追加
3. 結果をPRコメントとして投稿
# 後処理: PRにコメント追加Automationsのfull-autoモードで破壊的な操作(ファイル削除、設定変更など)を実行する場合は、必ずWorktreeで隔離された環境で実行し、レビューキュー経由で承認してからマージしましょう。
Worktree管理
Codex AppはGitのWorktree機能を内蔵しており、複数のスレッドを物理的に分離されたディレクトリで実行できます。これにより、並列タスクのコンフリクトを完全に防ぎます。
Worktreeの仕組み
各スレッドに独立したWorktreeが割り当てられ、以下のような構造になります。
project/ # メインのワークツリー
.git/ # 共有Git情報
src/
.codex-worktrees/ # Codex Appが管理
thread-abc123/ # スレッド1のWorktree
src/ # ブランチ: codex/feature-login
thread-def456/ # スレッド2のWorktree
src/ # ブランチ: codex/fix-bug-789Worktreeのライフサイクル
-
自動作成
新しいスレッドでFull AutoまたはAuto Editモードのタスクを開始すると、Worktreeが自動的に作成されます。 -
隔離実行
タスクの全ての変更はWorktree内のブランチで実行されます。メインブランチには一切影響しません。 -
レビュー・マージ
タスク完了後、レビューキューで変更を確認し、承認するとメインブランチにマージされます。 -
自動クリーンアップ
マージまたは却下されたWorktreeは自動的に削除されます。ディスク容量を無駄にしません。
ブランチ管理
Codex Appが自動作成するブランチの命名規則は以下の通りです。
# パターン: codex/{タスク種別}-{概要}
codex/feature-add-login-page
codex/fix-null-pointer-exception
codex/refactor-database-queries
codex/test-add-user-service-testsWorktreeは自動管理されますが、手動で git worktree list コマンドを実行すると、現在アクティブなWorktreeの一覧を確認できます。
App vs CLI の使い分け
Codex AppとCLIはそれぞれ異なる強みがあり、タスクの性質に応じて使い分けるのが効果的です。
| シナリオ | 推奨 | 理由 |
|---|---|---|
| 複数タスクの同時管理 | App | マルチスレッド・Worktree・レビューキューが統合 |
| 対話的なデバッグ | App / CLI | どちらも対話可能。好みで選択 |
| スクリプトからの自動実行 | CLI | コマンドライン引数でプログラマティックに制御 |
| CI/CDパイプライン | CLI | ヘッドレス実行が必要 |
| 長時間バックグラウンド処理 | Cloud | ローカルリソース不要。並列スケール可能 |
| チームでのタスク共有 | App | スレッド・レビューキューで進捗を可視化 |
| SSHリモート環境での作業 | CLI | GUIが使えない環境での唯一の選択肢 |
| 定期自動化タスク | App (Automations) | スケジュール・トリガー設定がGUIで完結 |
App・CLI・Cloudの3つは排他的ではなく、同時に使えます。例えば、Appでフィーチャー開発しながら、CLIでクイックな修正を行い、Cloudで大規模テストを走らせるといった運用が可能です。