CLI & App
Codexの3つの利用形態(CLI、デスクトップApp、VS Code拡張)の特徴と使い分け。承認モード、モデル選択、Cloud Tasksまでカバーします。
CLI vs App vs Extension
Codexは3つの形態で提供されており、それぞれ異なるユースケースに最適化されています。
| 項目 | CLI | デスクトップApp | VS Code拡張 |
|---|---|---|---|
| UI | ターミナル | ネイティブGUI | エディタ統合 |
| 並列実行 | 単一スレッド | マルチスレッド | 単一スレッド |
| 自動化 | スクリプト連携容易 | レビューキュー | エディタ操作と統合 |
| Worktree | 手動管理 | ビルトイン統合 | なし |
| 対象ユーザー | パワーユーザー、CI/CD | チーム開発、PM | VS Codeユーザー |
| オープンソース | はい(Rust製) | いいえ | いいえ |
迷ったらCLIから始めましょう。最も軽量で、すべての機能にアクセスできます。チーム開発で複数タスクを同時管理したい場合はデスクトップAppが最適です。
CLI詳細
CLIはCodexの最も基本的な利用形態です。Rust製のオープンソースツールで、ターミナルから直接プロンプトを渡してタスクを実行します。
対話型セッション
引数なしで codex を実行すると、対話型のREPLセッションが開始されます。
codexワンショット実行
プロンプトを直接渡すと、タスクを1回実行して終了します。CI/CDパイプラインやスクリプトとの連携に便利です。
codex "fix the failing test in src/utils.ts"主要オプション
| オプション | 説明 | 例 |
|---|---|---|
--approval-mode |
承認モードを指定 | codex --approval-mode full-auto |
--full-auto |
Full Autoモードのショートカット | codex --full-auto "run tests" |
--model |
使用モデルを指定 | codex --model gpt-4.1-mini |
--search |
Web検索を有効化 | codex --search "latest React docs" |
--profile |
設定プロファイルを指定 | codex --profile fast |
--quiet |
出力を最小限に抑制 | codex --quiet "format code" |
パイプ入力にも対応しています: cat error.log | codex "このエラーを分析して" のように、stdinからコンテキストを渡すことができます。
App詳細
デスクトップAppは、GUIを備えたCodexのリッチクライアントです。複数のタスクを同時に管理できるマルチスレッド対応が最大の特徴です。
主な機能
- マルチスレッド — 複数のタスクを並列で実行し、各スレッドの進捗を一覧で確認できます。バグ修正、テスト作成、リファクタリングなどを同時に進められます。
- レビューキュー — Codexが提案した変更をキューイングし、まとめてレビュー・承認できます。大量の変更を効率的にチェックするのに便利です。
- ビルトインWorktree — Gitのworktree機能と統合されており、各タスクが独立したワーキングディレクトリで実行されます。タスク間の干渉を防ぎます。
- ビジュアルDiff — 変更内容をビジュアルなdiffビューで確認できます。コードの追加・削除・変更が一目でわかります。
デスクトップAppはPM(プロジェクトマネージャー)にも使いやすい設計です。技術的な詳細を理解しなくても、タスクの指示と結果の確認がGUIで完結します。
承認モード詳解
3つの承認モードの詳細な動作と、推奨される使い分けパターンを解説します。
Suggest(提案モード)
すべてのファイル編集とコマンド実行に承認が必要です。Codexが変更案を提示し、ユーザーが1つずつ確認・承認します。初回利用時や、本番環境に影響するタスクに最適。最も安全なモードです。
Auto Edit(自動編集モード)
ファイルの編集は自動で実行しますが、シェルコマンドの実行には承認が必要です。日常的な開発作業(コードの修正、リファクタリング等)に最適なバランスです。デフォルトの推奨モードです。
Full Auto(完全自律モード)
ファイル編集もコマンド実行もすべて自動です。ただし、サンドボックス内で動作するため、ネットワークアクセスは無効、書き込みはワークスペースに制限されます。大量のバグ修正やマイグレーション作業に効果的です。
使い分けガイド
| シナリオ | 推奨モード | 理由 |
|---|---|---|
| 初めてのプロジェクト | Suggest | コードベースの理解度が低い段階では、すべての操作を確認すべき |
| 日常的なバグ修正 | Auto Edit | ファイル編集は信頼し、コマンド実行のみ確認する効率的なバランス |
| テスト追加 | Auto Edit | テストファイルの作成は自動化し、テスト実行コマンドは確認する |
| 大規模リファクタリング | Full Auto | 多数のファイルを一括変更する場合、自律実行が効率的 |
| CI/CDパイプライン | Full Auto | 自動化環境では人間の承認が不要 |
| 本番デプロイ関連 | Suggest | 本番環境への影響がある作業は最大限慎重に |
Full Autoモードはサンドボックスによって安全性が担保されていますが、サンドボックス外のリソース(外部API、データベースなど)にはアクセスできません。これらへのアクセスが必要な場合は、Auto EditまたはSuggestモードを使用してください。
モデル選択
Codexでは複数のモデルを使い分けることができます。タスクの複雑さとコストのバランスに応じて選択します。
| モデル | 特徴 | 推奨用途 | コスト |
|---|---|---|---|
gpt-5-codex |
最高性能、複雑な推論 | アーキテクチャ設計、複雑なバグ修正 | 高 |
gpt-4.1 |
高性能、バランス型 | 日常的な開発タスク全般 | 中 |
gpt-4.1-mini |
高速、低コスト | 単純なタスク、フォーマット、検索 | 低 |
# コマンドラインで指定
codex --model gpt-4.1-mini "format this file"
# セッション中に切り替え
/model gpt-4.1
# /fast で軽量モデルに即座に切替
/fastconfig.tomlのプロファイル機能と組み合わせると、用途別のモデル設定を素早く切り替えられます。例えば [profiles.fast] に gpt-4.1-mini を設定し、codex --profile fast で起動できます。
Cloud Tasks
Cloud Tasksは、Codexのタスクをクラウド上で実行する機能です。ローカルマシンのリソースを使わずに、バックグラウンドで重い処理を実行できます。
基本的な使い方
# クラウドでタスクを実行
codex cloud "refactor the auth module"
# タスクの状態を確認
codex cloud status
# 結果を取得
codex cloud pullCloud Tasksの利点
- ローカルリソースの節約 — CPUやメモリを消費せず、ローカルマシンで別の作業を続けられます。
- 長時間タスク — 大規模なリファクタリングやマイグレーションなど、時間のかかるタスクをバックグラウンドで実行できます。
- チーム共有 — タスクの結果をチームメンバーと共有し、レビューワークフローに統合できます。
Cloud Tasksはクラウド上のサンドボックス環境で実行されます。ローカルのFull Autoモードと同様のセキュリティポリシーが適用されます。