モデル選択・設定
Gemini 3.1 Pro、Claude Opus 4.6、GPT-OSS 120Bなど複数モデルの使い分けと、承認ポリシーの最適設定。
利用可能なモデル
Google Antigravityは複数のAIモデルに対応しており、タスクの性質やコスト要件に応じて切り替えられます。以下は利用可能な主要モデルの比較です。
| モデル | 特徴 | 得意分野 | 速度 | レート制限 |
|---|---|---|---|---|
| Gemini 3.1 Pro (High) | 最高品質の推論、1Mコンテキスト | 大規模リファクタリング、設計判断 | 中速 | 1000 req/日 |
| Gemini 3.1 Pro (Low) | Proの軽量版、高速応答 | 日常的なコード生成、簡単な修正 | 高速 | 1500 req/日 |
| Gemini 3 Flash | 超高速、低コスト | コード補完、フォーマット、リント修正 | 最速 | 4000 req/日 |
| Claude Sonnet 4.6 (thinking) | バランス型、高品質コード生成 | テスト作成、APIデザイン、文書作成 | 中速 | 500 req/日 |
| Claude Opus 4.6 | 最高品質、深い推論能力 | アーキテクチャ設計、複雑なバグ修正 | 低速 | 200 req/日 |
| GPT-OSS 120B | オープンソース、カスタマイズ可能 | 特定ドメインのファインチューニング | 中速 | 800 req/日 |
レート制限はプランによって異なります。Ultraプランでは全モデルのレート制限が約3倍に引き上げられます。注意: Gemini 3 ProはGemini 3.1 Proのリリース(2026年2月)に伴い非推奨となりました。設定に古いモデル名が残っている場合は更新してください。
Antigravityのモデル選択画面に表示されるモデル名が、実際にバックエンドで使用されるモデルと異なるケースがコミュニティから報告されています。出力品質がモデル名と一致しないと感じた場合は、別のモデルに切り替えて比較検証してください。
モデル選択ガイド
タスクの種類に応じた推奨モデルの選択基準です。Antigravityの大きな特徴は、会話のターンごとにモデルを切り替えられる柔軟性です。同じセッション内で「計画はOpusで立てて、実装はProで行い、軽微な修正はFlashで」という使い分けが可能です。
モデル選択フローチャート
タスクの規模は?
│
├─ 大規模(設計・リファクタリング)
│ └─ 推論の深さが必要?
│ ├─ Yes → Claude Opus 4.6
│ └─ No → Gemini 3.1 Pro (High)
│
├─ 中規模(機能実装・バグ修正)
│ └─ コスト重視?
│ ├─ Yes → Gemini 3.1 Pro (Low)
│ └─ No → Claude Sonnet 4.6
│
└─ 小規模(タイポ修正・変数名変更)
└─ Gemini 3 Flashタスク別推奨モデル
大規模リファクタリング → Claude Opus 4.6
既存のコードベース全体を理解した上での設計変更には、深い推論能力を持つClaude Opusが最適です。影響範囲の分析、移行計画の立案、段階的な実装まで一貫して高品質な出力を得られます。
高速反復開発 → Gemini 3 Flash
UIコンポーネントの微調整、CSSの修正、軽微なバグ修正など、トライ&エラーを繰り返す作業ではFlashの高速応答が威力を発揮します。レート制限も緩いため、気軽にリクエストできます。
バランス重視 → Gemini 3.1 Pro (High)
新機能の実装、テスト作成、コードレビューなど、品質と速度の両方が求められる日常的なタスクにはGemini Proが最適です。1Mトークンのコンテキストウィンドウで大規模プロジェクトも対応可能。
テスト・ドキュメント → Claude Sonnet 4.6
テストケースの設計、API仕様書の作成、コメントの追加など、正確さと構造化能力が求められるタスクにはSonnetが強力です。コストパフォーマンスも優れています。
コンテキストウィンドウの考慮
プロジェクトの規模が大きい場合、コンテキストウィンドウのサイズが重要になります。
- 小規模プロジェクト(~50ファイル) — どのモデルでも対応可能
- 中規模プロジェクト(50-500ファイル) — Gemini 3.1 Pro(1Mトークン)が推奨。長い会話でも品質を維持
- 大規模プロジェクト(500ファイル以上) — Gemini 3.1 Pro +
/compactコマンドの併用。定期的にコンテキストを圧縮しながら作業
承認ポリシー設定
承認ポリシーは、エージェントがファイル変更やコマンド実行を行う際の確認レベルを制御します。セキュリティと生産性のバランスを取る重要な設定です。
Terminal Command Auto Execution Policy
| ポリシー | 動作 | 推奨シーン | リスク |
|---|---|---|---|
Ask |
全ての操作で確認を求める | 初期セットアップ、本番環境、学習時 | 低(最も安全) |
Auto |
安全な操作は自動承認、危険な操作は確認 | 日常開発(推奨デフォルト) | 中 |
Always Proceed |
全ての操作を自動承認 | 信頼できるサンドボックス環境のみ | 高(危険) |
「Always Proceed」は本番環境や共有リポジトリでは絶対に使用しないでください。エージェントが誤って rm -rf や git push --force を実行するリスクがあります。信頼できる隔離環境(Docker、使い捨てVM等)でのみ使用してください。
操作別の推奨設定
- ファイル読み取り — 自動承認(安全)
- ファイル作成・編集 — Auto推奨(新規ファイルは自動、既存ファイルは確認)
- テスト実行 — 自動承認(安全)
- パッケージインストール — 確認必須(サプライチェーン攻撃対策)
- Git操作 — commit/branchは自動、push/force系は確認必須
- ファイル削除 — 確認必須
- 外部API呼び出し — 確認必須
操作カテゴリ別の推奨承認レベル
| 操作カテゴリ | 推奨承認レベル | 理由 |
|---|---|---|
| ファイル読み取り | Auto |
安全、副作用なし |
| テスト実行 | Auto |
読み取り専用の検証作業 |
| リンター実行 | Auto |
コードを変更しない |
| ファイル書き込み(src/) | Auto |
開発対象ディレクトリ |
| ファイル書き込み(.env, *.key) | Ask(常に確認) |
機密情報ファイル |
| パッケージインストール | Ask |
サプライチェーン攻撃リスク |
| git push | Ask |
リモートへの不可逆操作 |
| git push --force | Deny(拒否) |
履歴破壊の危険性 |
| rm -rf | Deny(拒否) |
データ消失の危険性 |
| デプロイコマンド | Ask |
本番環境への影響 |
設定ファイル
Antigravityの設定は複数レベルで管理され、優先順位があります。
設定の優先順位
-
セッション設定(最優先)
セッション中に変更した設定。セッション終了とともに消滅します。一時的なモデル切り替えやポリシー変更に使用。 -
ワークスペース設定
プロジェクトルートの.antigravity/settings.jsonに記述。チーム全体で共有する設定に適しています。Gitにコミットしてバージョン管理できます。 -
ユーザー設定
~/.config/antigravity/settings.jsonに記述。個人の好みやグローバルな設定に使用。 -
デフォルト設定(最低優先)
Antigravityの組み込みデフォルト値。明示的に設定しない項目に適用されます。
ワークスペース設定例
{
"model": {
"default": "gemini-3.1-pro-high",
"fallback": "gemini-3-flash",
"planning": "claude-opus-4.6"
},
"approval": {
"fileRead": "auto",
"fileWrite": "auto",
"fileDelete": "ask",
"terminalCommand": "auto",
"gitPush": "ask",
"packageInstall": "ask"
},
"context": {
"autoCompact": true,
"compactThreshold": 0.8,
"maxTokens": 1000000
},
"agents": {
"maxParallel": 5,
"defaultWorkspaceIsolation": "worktree"
}
}ユーザー設定例
{
"theme": "dark",
"language": "ja",
"telemetry": false,
"editor": {
"fontSize": 14,
"fontFamily": "JetBrains Mono"
},
"shortcuts": {
"newAgent": "Ctrl+Shift+N",
"switchModel": "Ctrl+Shift+M",
"togglePlanMode": "Ctrl+G"
}
}チーム開発では .antigravity/settings.json をGitにコミットし、モデル選択やポリシーをチーム統一にすることをお勧めします。個人的な好みは ~/.config/antigravity/settings.json で上書きできるため、柔軟性を損ないません。
コスト管理
Google Antigravityの料金体系と、コストを最適化するための戦略です。
プラン比較
| プラン | 月額 | 主な特徴 | 並列エージェント |
|---|---|---|---|
| Free | $0 | Gemini Flash のみ、50 req/日 | 1(直列のみ) |
| Pro | $20/月 | 全モデル利用可、標準レート制限 | 最大2 |
| Ultra | $249.99/月 | 全モデル利用可、3倍レート制限、優先キュー | 最大5 |
クレジットシステム
UltraプランではProプランの月額に加えて、API利用量に応じたクレジットシステムが導入されています。$25で2,500クレジットを購入でき、モデルごとに消費量が異なります。
| モデル | 消費クレジット/リクエスト | $25あたりの利用回数 |
|---|---|---|
| Gemini 3 Flash | 1 | ~2,500回 |
| Gemini 3.1 Pro (Low) | 3 | ~833回 |
| Gemini 3.1 Pro (High) | 5 | ~500回 |
| Claude Sonnet 4.6 | 8 | ~312回 |
| Claude Opus 4.6 | 20 | ~125回 |
| GPT-OSS 120B | 4 | ~625回 |
コスト計算の実例
1日の典型的な開発セッション
Planning 30分 + 実装 3時間 + レビュー 30分
- Gemini Pro中心の場合: Planning(Pro High × 10回 = 50cr)+ 実装(Pro Low × 60回 = 180cr)+ レビュー(Pro High × 5回 = 25cr)= 約255クレジット/日
- Claude Opus混合の場合: Planning(Opus × 5回 = 100cr)+ 実装(Sonnet × 40回 = 320cr)+ レビュー(Opus × 3回 = 60cr)= 約480クレジット/日(Opusは消費が大きい)
月額目安: Free枠で週2-3日の軽い開発、Proで毎日の開発、Ultraでチーム開発
コスト最適化のベストプラクティス
- モデルの使い分け — 探索・計画フェーズにはFlashを使い、重要な実装判断にのみOpusを使用する。1日の作業の80%はFlash/Pro (Low)で十分
- コンテキスト圧縮の活用 —
/compactを定期的に実行し、不要なコンテキストを削除。トークン消費を30-50%削減できる - タスクの分割 — 巨大なタスクを小さく分割し、各サブタスクに適したモデルを割り当てる
- キャッシュの活用 — 同じ質問の繰り返しを避け、結果をメモやCLAUDE.mdに記録する
- 使用量の監視 — 設定画面のUsageダッシュボードで日次・週次の消費量を確認し、予算超過を防止する
個人開発者にはProプラン($20/月)から始めることを推奨します。チーム利用で並列エージェントが必要な場合、またはレート制限が日常的に問題になる場合にUltraプランへのアップグレードを検討してください。