Editor & Agent Manager
Antigravity独自の2画面構成を理解し、Editor ViewとAgent Manager Viewを効果的に使い分けるガイド。
Editor View
Editor Viewは、VS Codeユーザーにとって馴染み深いコードエディタ画面です。ファイルツリー、エディタペイン、ターミナル、そしてAntigravity固有のエージェントサイドバーで構成されます。
┌─────────────────────────────────────────────────────────┐
│ File Explorer │ Editor Pane │ Agent Sidebar │
│ (左パネル) │ (中央: コード編集) │ (右: チャット) │
│ │ │ │
│ 📁 src/ │ function hello() { │ 🤖 指示を入力 │
│ 📁 tests/ │ return "world" │ ──────────── │
│ 📄 package │ } │ Plan を表示中 │
│ │ │ │
│───────────────│───────────────────────│───────────────│
│ Terminal (統合ターミナル) │
│ $ npm test │
└─────────────────────────────────────────────────────────┘画面構成
- ファイルエクスプローラー(左パネル) — プロジェクトのディレクトリツリー。VS Code互換のアイコンテーマに対応
- エディタペイン(中央) — コード編集領域。分割表示、タブ管理、ミニマップなどVS Codeと同等の機能
- エージェントサイドバー(右パネル) —
Cmd+Lで開閉。チャット形式でエージェントに指示を送る - 統合ターミナル(下パネル) —
Ctrl+`で開閉。エージェントが実行するコマンドもここに表示される - ステータスバー(最下部) — 現在のモード、モデル名、トークン使用量、エージェントの状態を表示
エージェントサイドバーの使い方
エージェントサイドバーはAntigravityの中核機能です。テキスト入力欄にプロンプトを入力し、Enterキーで送信します。
# コード選択 + Cmd+L で選択コードを含めて指示
"この関数のパフォーマンスを改善してください"
# ファイル参照
"@src/utils/auth.ts のログイン処理にレート制限を追加して"
# マルチファイル操作
"src/api/ 配下のすべてのハンドラにエラーハンドリングを統一して"
# 調査・分析
"このプロジェクトのデータベースクエリでN+1問題がないか調査して"インライン補完
コードを入力中、AIがリアルタイムで補完候補を表示します。Geminiモデルがコンテキスト(現在のファイル、インポート、プロジェクト全体)を理解した上で候補を生成するため、プロジェクト固有の型やパターンにも対応します。
| 操作 | キー | 説明 |
|---|---|---|
| 補完を承認 | Tab |
表示されている補完をそのまま挿入 |
| 部分承認 | Cmd+→ |
単語単位で補完を承認 |
| 補完を拒否 | Esc |
補完候補を非表示にする |
| 次の候補 | Alt+] |
別の補完候補に切り替え |
| 前の候補 | Alt+[ |
前の補完候補に戻る |
コメントを先に書いてから実装コードを入力すると、AIの補完精度が大幅に向上します。例えば // ユーザーIDからメールアドレスを取得する関数 と書いた直後に関数のシグネチャが正確に提案されます。
Agent Manager View
Agent Manager Viewは、Antigravity独自の「ミッションコントロール」画面です。複数のエージェントタスクを一覧表示し、並列実行の状態を俯瞰できるダッシュボードです。
┌─────────────────────────────────────────────────────────┐
│ Task List │ Task Detail │ Approval │
│ (タスク一覧) │ (選択タスクの詳細) │ (承認キュー) │
│ │ │ │
│ ✅ リファクタリング │ Status: Running │ ⏳ rm -rf │
│ 🔄 テスト作成 │ Model: Gemini Pro │ → Approve │
│ ⏳ デプロイ準備 │ Artifacts: 3 │ → Deny │
│ 📋 ドキュメント │ Duration: 2m 30s │ │
└─────────────────────────────────────────────────────────┘ダッシュボード構成
- タスクリスト(左カラム) — 実行中・待機中・完了済みのタスクを一覧表示。各タスクのステータスアイコンで状態を即座に把握
- タスク詳細(中央カラム) — 選択したタスクの実行ログ、生成されたファイル差分、エージェントの思考プロセスを表示
- 承認キュー(右カラム) — 人間の承認を待っているアクションの一覧。ワンクリックで承認/拒否
タスクステータス
| ステータス | アイコン | 説明 |
|---|---|---|
| Running | 回転アニメーション | エージェントが処理中。ファイル読み書き、コマンド実行などを実行中 |
| Awaiting Approval | 黄色の一時停止 | 人間の承認待ち。危険な操作が含まれるため確認が必要 |
| Completed | 緑のチェック | タスク完了。生成された差分をレビュー可能 |
| Failed | 赤のバツ | エラー発生。エラーログと原因分析が表示される |
| Queued | グレーの時計 | 実行待ち。並列実行の上限に達している場合にキューに入る |
並列タスクの管理
Agent Managerでは最大5つのエージェントタスクを同時実行できます(設定で変更可能)。大規模なリファクタリングやマルチファイル変更を並列化することで、作業時間を大幅に短縮できます。
{
"antigravity.agent": {
"maxParallelTasks": 5,
"taskTimeout": 300000,
"autoRetryOnFailure": true,
"retryCount": 2
}
}並列タスクの同時実行数を増やすと、APIコストが比例して増加します。まずはデフォルトの3タスク並列から始め、必要に応じて調整してください。
ビュー切り替え
Cmd+E(Windows: Ctrl+E)でEditor ViewとAgent Manager Viewを瞬時に切り替えられます。作業フェーズに応じて適切なViewを選択することが生産性向上の鍵です。
使い分けの判断基準
| 作業内容 | 推奨View | 理由 |
|---|---|---|
| コード編集・インライン補完 | Editor | 直接コードを書く作業はEditor Viewが最適 |
| 単一ファイルのリファクタリング | Editor | エージェントサイドバーで指示→即座に差分確認 |
| 複数ファイルの一括変更 | Agent Manager | 並列実行の進捗を一覧で把握できる |
| コードレビュー・承認 | Agent Manager | 承認キューでまとめてレビュー・承認できる |
| デバッグ・調査 | Editor | ブレークポイントとターミナルを同時に使える |
| 大規模マイグレーション | Agent Manager | 数十ファイルの並列処理を監視 |
典型的なワークフロー: Editor Viewでエージェントに指示を出す → Agent Manager Viewに切り替えて進捗を監視 → 完了後にEditor Viewに戻って差分を確認。Cmd+E を頻繁に使い分ける習慣をつけましょう。
Artifacts
Artifactsは、エージェントが生成した計画・結果・差分・分析レポートなどの成果物です。Agent Manager View内で確認・保存・再利用できます。
Artifactの種類
Plan(計画)
エージェントが実装前に生成する計画書。変更対象ファイル、変更内容、影響範囲が記述されます。Review-drivenモードでは実装前にPlan Artifactを確認・承認できます。
Diff(差分)
ファイルごとの変更差分。GitHub風の行単位diff表示で、追加行(緑)・削除行(赤)が色分けされます。差分の一部だけを承認する「Partial Accept」にも対応しています。
Report(レポート)
調査・分析タスクの結果レポート。セキュリティ監査、パフォーマンス分析、コードレビューなどの結果がMarkdown形式で出力されます。
Log(ログ)
エージェントの思考プロセスと実行ログ。どのファイルを読み、どのような判断をしたかを時系列で追跡できます。デバッグやエージェントの改善に活用します。
Artifactの操作
# 最新のArtifactを表示
Antigravity: Show Latest Artifact
# Artifactをファイルに保存
Antigravity: Save Artifact to File
# Artifactの差分をすべて承認
Antigravity: Accept All Changes
# Artifactの差分をすべて拒否
Antigravity: Reject All Changes
# 特定の差分だけ選択的に承認
Antigravity: Cherry-pick ChangesArtifactはセッション終了後も .agent/artifacts/ ディレクトリに保存されます(デフォルト設定)。過去のArtifactを参照して、エージェントの判断パターンを分析することで、GEMINI.mdの改善に活かせます。
Artifactsの保管と再利用
- GEMINI.mdの改善に直結 — ArtifactsはGEMINI.mdの改善に直結する貴重なデータです。エージェントの出力パターンを分析し、より効果的な指示文を設計しましょう。
- Workflowテンプレートとして保存 — 良いPlanが生成されたら、その構造をWorkflowテンプレートとして保存しましょう。類似タスクで再利用することで、エージェントの初動が高速化します。
- オンボーディング資料への転用 — Walkthroughは新メンバーのオンボーディング資料として再利用可能です。プロジェクトの設計意図やコードベースの構造を、エージェントの視点から解説した資料になります。
- PRの説明文に転用 — Diff ArtifactはPRの説明文に転用でき、レビュー効率が向上します。変更の意図と影響範囲が明確に記述されたArtifactは、そのままレビュアー向けの説明文として機能します。
承認フロー
Agent-assistedモードとReview-drivenモードでは、危険度の高い操作に対してユーザーの承認が必要です。承認フローを効率的に運用するための設定とテクニックを解説します。
承認が必要な操作
- ファイル変更 — 新規作成、編集、削除(Agent-assistedでは安全なファイル変更は自動承認可能)
- コマンド実行 — ターミナルコマンドの実行(テストやリントは自動承認可能)
- Git操作 — commit、push、branch作成・削除
- 外部通信 — API呼び出し、ネットワーク通信
- システム変更 — 環境変数の変更、設定ファイルの書き換え
通知設定
承認待ちのタスクがある場合、以下の方法で通知を受け取れます。
{
"antigravity.notifications": {
"approvalRequired": true,
"taskCompleted": true,
"taskFailed": true,
"sound": false,
"desktopNotification": true,
"badgeCount": true
}
}バッチ承認
Agent Manager Viewの承認キューでは、複数の承認待ちアクションを一括で処理できます。
-
承認キューを確認
Agent Manager Viewの右カラムに承認待ちアクションが一覧表示されます。各アクションの詳細(変更対象ファイル、コマンド内容など)を確認します。 -
個別承認 or バッチ承認
各アクションの横にある「Approve」「Reject」ボタンで個別に処理するか、上部の「Approve All」「Reject All」ボタンで一括処理します。 -
条件付き承認
「Approve with Conditions」を選択すると、追加の指示をエージェントに渡せます。例: 「承認するが、テストも追加してください」 -
差分プレビュー
ファイル変更の承認では、差分プレビューで変更内容を行単位で確認できます。部分承認(特定の行だけ承認)も可能です。
「Approve All」の使いすぎに注意してください。特に初期段階ではエージェントの出力品質を確認するため、個別承認を推奨します。エージェントの信頼性が確認できてから、徐々にバッチ承認に移行しましょう。
承認ルールのカスタマイズ
プロジェクト固有のルールで承認フローを細かく制御できます。
{
"autoApprove": {
"fileRead": true,
"fileWrite": {
"patterns": ["src/test/**", "**/*.test.ts"],
"exclude": ["src/config/**", ".env*"]
},
"commands": {
"allow": ["npm test", "npm run lint", "tsc --noEmit"],
"deny": ["rm -rf", "git push --force", "DROP TABLE"]
}
},
"requireApproval": {
"fileDelete": true,
"gitPush": true,
"newDependency": true,
"configChange": true
}
}テストファイルの作成・編集を自動承認に設定すると、TDD(テスト駆動開発)のサイクルが高速化します。テストコードは壊れても即座に修正できるため、リスクが低い操作として扱えます。
並列タスク数を増やすとWork Done消費が比例して増加します。Free プランで3タスク並列実行すると、通常の3倍のクォータを消費します。コスト意識を持ち、タスク優先度に基づいて並列数を調整しましょう。